55歳からの家づくり|掃除や片付けがラクになる住まいの考え方
55歳を過ぎて家づくりを考えるとき、
「これから先も暮らしやすい家にしたい」
という気持ちは、きっと多くの方にあると思います。
段差を少なくする。
寝室を1階にする。
収納を使いやすくする。
将来のことを考えた間取りにする。
もちろん、こうしたことは大切です。
でも、これからの暮らしを考えるなら、もう一つ大切にしたいことがあります。
それは、
「毎日の掃除や片付けを、できるだけラクにすること」
です。
若い頃なら、
「休日にまとめて掃除すればいい」
「多少散らかっていても大丈夫」
と思えたことも、これから先は少し変わってくるかもしれません。
せっかく家を建てるなら、
家事に追われる家ではなく、
自分たちの時間を楽しめる家。
そんな視点から、間取りを考えてみてもいいのではないでしょうか。

「掃除がラクな家」は、掃除をしなくていい家ではない
まず最初に考えたいのは、
「掃除がラク」
と
「掃除をしなくていい」
は違うということです。
どんな家でも、暮らしていればホコリはたまります。
床も汚れます。
物を使えば片付けも必要です。
だから、
「掃除をしなくてもきれいな家」
を目指すより、
「掃除や片付けがしやすい家」
を考えるほうが現実的です。
例えば、
掃除機をすぐ取り出せる。
床に物が置かれにくい。
収納場所が決まっている。
水まわりが近い。
洗濯物を運ぶ距離が短い。
こうした小さな工夫の積み重ねが、毎日の負担を減らしてくれます。
「収納が多ければ片付く」とは限らない
家づくりでは、
「収納はたくさん欲しい」
という希望をよく聞きます。
もちろん収納量は大切です。
でも、収納は「多ければ多いほどいい」というわけではありません。
大切なのは、
「どこに何をしまうか」
です。
例えば、掃除機を2階の奥に収納してしまうと、
「掃除しよう」
と思ったときに、取りに行くことから始まります。
一方で、LDKの近くに掃除道具をしまえる場所があれば、
気づいたときにすぐ掃除できます。
収納は、
「何をしまうか」
だけではなく、
「どこで使うものなのか」
まで考えて配置することが大切です。
『55歳からの家づくり|これからも続けたい趣味を楽しむ間取り』でも、
趣味の道具を使う場所の近くに収納する考え方をご紹介しました。
掃除道具や日用品も同じで、『使う場所の近くにしまう』ことが、片付けやすさにつながります。
と入れる。
収納は「しまう場所」ではなく「戻しやすい場所」にする
片付けが苦手だから収納が必要。
そう考える方もいるかもしれません。
でも、実際には収納の使いにくさが、片付かない原因になっていることもあります。
扉を開ける。
箱を取り出す。
奥の物をどかす。
脚立を使う。
こうした動作が必要になるほど、
「あとで片付けよう」
となりやすくなります。
だからこそ、55歳からの家づくりでは、
「戻しやすい収納」
を意識してみてください。
よく使うものは取り出しやすい高さに。
重いものは無理に高い場所へ置かない。
毎日使うものは、しまうまでの動作を少なくする。
収納は、家をきれいに見せるためだけではありません。
毎日の暮らしをラクにするための場所でもあります。
家事動線が短いと、掃除や片付けもラクになる
掃除や片付けだけでなく、洗濯や料理などの家事も、
「移動距離」
を少し意識してみると変わってきます。
例えば、
洗濯する。
干す。
取り込む。
たたむ。
しまう。
この一連の動作を、それぞれ離れた場所で行うと、毎日の移動が増えていきます。
逆に、
洗濯機の近くに物干しスペースがある。
その近くに収納がある。
収納から各部屋へ戻しやすい。
そんな動線なら、家事が少しずつラクになります。
55歳からの家づくりでは、
「家事をする場所を一か所にまとめる」
という考え方も大切です。

「家事動線」は、子育て世帯だけのものではない
家事ラク動線というと、
「共働き・子育て世帯のためのもの」
というイメージがあるかもしれません。
でも、実はこれからの暮らしにも大切です。
子育てが終わったあとも、
洗濯はします。
料理もします。
掃除もします。
ゴミも出します。
つまり、家事そのものがなくなるわけではありません。
だからこそ、
「これからも毎日続く家事を、どうラクにするか」
という視点で考えてみる。
これは55歳からの家づくりでも、とても大切なポイントだと思います。
床に物を置かない暮らしをつくる
掃除をラクにするために意外と効果が大きいのが、
「床に物を置かない」
ことです。
床に物が少なければ、
掃除機をかけやすくなります。
ロボット掃除機を使う場合も動きやすくなります。
見た目にもすっきりします。
そのためには、
「床に物を置かないように頑張る」
のではなく、
「物を戻す場所を決めておく」
ことが大切です。
バッグを置く場所。
郵便物を置く場所。
掃除道具を置く場所。
日用品を置く場所。
毎日使うものほど、
「とりあえずここに置く」
という場所ができやすいものです。
だからこそ、その「とりあえず」を最初から収納として計画しておく。
これだけでも、暮らしは変わってきます。

「見せない収納」だけにしなくてもいい
片付けやすい家を考えると、
「全部隠してしまえばいい」
と思うかもしれません。
でも、毎日使うものまで全部隠してしまうと、
「出すのが面倒」
になることがあります。
例えば、
よく使うバッグ。
毎日使うカゴ。
お気に入りのコーヒー道具。
植物のお手入れ用品。
趣味の道具。
こうしたものは、あえて取り出しやすい場所に置くのも一つの方法です。
について考えました。
これからの家では、
「きれいにしまう」
だけではなく、
「好きなものを使いやすくする」
ことも大切です。
収納は、
隠すためだけのものではありません。
家を大きくするより「掃除する場所」を減らす
55歳からの家づくりでは、
「広い家がいい」
という希望と、
「できるだけ家事はラクにしたい」
という希望がぶつかることがあります。
もちろん、広いLDKやゆったりした空間は魅力的です。
ただ、家が広くなれば、
掃除する床も増えます。
管理する部屋も増えます。
物も増えやすくなります。
だから、
「何坪必要?」
だけではなく、
「本当に使う場所はどこ?」
と考えてみることも大切です。
使わない部屋を増やすより、
夫婦がよく過ごす場所を心地よくする。
収納は必要な場所にまとめる。
掃除しやすい動線をつくる。
そうすることで、
「大きくないけれど暮らしやすい家」
という選択肢も見えてきます。
「減らす」ことも家づくりの一部
55歳からの家づくりでは、
「何を増やすか」
だけでなく、
「何を減らすか」
も考えてみてください。
これまで暮らしてきた中で、
「何年も使っていないもの」
「もう使わなくなったもの」
「なんとなく取ってあるもの」
はありませんか?
新しい家に引っ越すからといって、
すべてを持っていく必要はありません。
むしろ、これからの暮らしに本当に必要なものを選ぶことで、
収納も家もコンパクトにできるかもしれません。
「これからの暮らしに、本当に必要なものは?|55歳から考える家の広さと持ちもの」
でも、この「これから必要なものを選ぶ」という考え方を取り上げました。
家の広さを考える前に、
「これから何を持って暮らしたい?」
を考えてみる。
これも55歳からの家づくりでは大切な視点です。
家事がラクになると、「やりたいこと」に時間を使える
掃除や片付けをラクにする。
それは、
「家事をサボるため」
ではありません。
家事に使う時間や負担を少し減らして、
その分を自分たちがやりたいことに使うためです。
例えば、
朝、庭の植物を見る。
休日にキャンプへ行く。
夫婦でコーヒーを飲む。
本を読む。
友人と食事をする。
旅行の計画を立てる。
以前考えた、
にもつながってきます。
家事をラクにすることは、
「これからの人生を楽しむ時間をつくること」
でもあるのかもしれません。
夫婦で「どこまで家事をしたいか」を話してみる
55歳からの家づくりなら、
夫婦で一度、
「これから、どんな家事を続けたい?」
と話してみるのもおすすめです。
掃除はできるだけラクにしたい。
庭の手入れは楽しみたい。
料理は夫婦で楽しみたい。
洗濯物を干す作業は減らしたい。
片付けはできるだけ簡単にしたい。
こうした希望は、夫婦でも違うかもしれません。
だからこそ、
「どんな家にするか」
を決める前に、
「どんな暮らしをしたいか」
を話しておく。
それが間取りや収納を考えるヒントになります。
「夫婦それぞれの時間も大切にする家|55歳から考えるこれからの間取り」
でも、夫婦それぞれの時間について考えました。
家事についても同じです。
夫婦で一緒にすること。
それぞれが担当すること。
どちらかに負担を集中させないこと。
家の間取りは、こうした暮らし方まで考えて決めていくと、住んでからの「ちょうどいい」に近づいていきます。
55歳からの家づくりは「ラクをするため」でもいい
家づくりというと、
「せっかく建てるなら、こだわりたい」
と思います。
もちろん、好きな素材やデザインにこだわるのも素敵です。
でも、
「できるだけ掃除をラクにしたい」
「片付けが苦にならない家にしたい」
「洗濯の移動を減らしたい」
という希望も、立派なこだわりです。
むしろ、毎日繰り返すことだからこそ、
「ラクにできる」
ということは大きな価値になります。
まとめ|これからの時間を楽しむために、家事を少しラクにする
55歳からの家づくりでは、
「将来も暮らしやすい家」
を考えることが大切です。
そして、その中には、
「掃除や片付けを無理なく続けられること」
も含まれます。
ポイントをまとめると、
・収納は量より「使う場所の近さ」を考える
・毎日使うものは戻しやすい場所にする
・家事動線を短くする
・床に物を置かない仕組みをつくる
・必要以上に家を大きくしない
・これから使わないものは少しずつ整理する
・夫婦で家事の負担や希望を話しておく
・家事をラクにして、自分たちの時間を増やす
ということ。
これからの家は、
「家事を頑張るための場所」
ではなく、
「家事をしながら、自分たちの時間も楽しめる場所」
であってほしい。
掃除が終わったら庭に出る。
片付けが終わったら本を読む。
洗濯が終わったら夫婦でお茶を飲む。
そんなふうに、
「家事の先に、楽しみがある」
暮らしを考えてみるのもいいのではないでしょうか。
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